導入事例04

  1. ホーム
  2. 導入事例
  3. オンプレミスの医療系ソフトウエアのクラウド化が実現できる!

        Case04

クラウド型歯科用レセコン「POWER5G」
その開発と安定したサービス提供をGO-Globalで実現

       

医療行為後に診療報酬明細書を作成する「レセプト業務」の運用が場所に依存しないで運用可能に。

       歯科用コンピュータシステムの開発

Date

  • 歯科用コンピュータシステムの開発
  • 従業員数60名
  • 売上高10億
  •  

          医療業界も場所に依存しない働き方が求められている        

    医療従事者の働き方改革やコロナ禍を背景に、医療業界でも場所に依存しない働き方が求められている。しかし、それを阻害する要因として、医療行為後に診療報酬明細書を作成する「レセプト業務」の運用が課題になっている。クリティカルな業務であるがゆえに、オンプレミスでレセコンを運用しているケースが多いのが現状だ。そこで、デンタルシステムズでは、歯科用レセコン「POWER4G」をクラウド化して機能強化する「POWER5G」プロジェクトを発足。POWER5Gの効率的な開発を支えるとともに、ユーザーに対して安定したサービスと高機能なUI/UXを提供しているのが、シンクライアントソリューション「GO-Global」である。ここでは、プロジェクトにおけるGO-Globalの開発ポイントについて紹介する。

     

    場所に依存しないレセプト業務のあり方とは

    コロナ禍や医療DXなど新しいビジネスの取り組みを受け、訪問診療やリモートワークなど、医療の世界においても場所に依存しない働き方が求められている。
    しかし、この変革を阻害する課題のひとつとなっているのが「レセプト業務」だ。訪問診療を終えた医師は、わざわざクリニックに戻ってからレセコンにデータを入力しないとレセプトを作成できないなど、いまだに非効率な業務を繰り返しているのが現状だ。また、医療事務職員は、常に病院にいないと患者に対する会計や診療報酬請求などの処理を行うことができない。

     診療報酬請求などの処理のクラウド化

    そこでデンタルシステムズが2018年4月より取り組んできたのが、POWER4Gを完全クラウド化し、さらなる機能強化を図る「POWER5G」プロジェクトだ。
    これまで提供してきたPOWER4Gは院内に設置された親となるPCに一度アクセスする必要があり、ネットワークから切り離された場所では使えないという問題があった。
    POWER5Gはクラウド化に踏み切ることでこの不便を解消するものであり、まさに場所に依存しない新しいレセプト業務の形と言えよう。

     Case02
  • POWER5GのUI/UX基盤としてGO-Globalを採用

    POWER5Gの最大の特徴は、それまで各クリニックでローカルに稼働させていたサーバーをクラウド(Microsoft Azure)上に移行したことにある。
    そしてこのPOWER5GのUI/UXを提供する新たな基盤として採用したのが、きっとエイエスピーが国内代理店として提供しているシンクライアントソリューション「GO-Global」(開発元:米国GraphOn社)である。
    デンタルシステムズが、この製品選定に際して最も重視したのは、画面描画の仕組みである。GO-Globalは一般的なリモートアクセスと異なり、すべての画面情報を転送するわけではなく、変化した差分情報のみを暗号化して転送する。これによりクライアント端末側の消費リソースを最小限に抑えるとともに遅延の少ない快適な操作を実現できるのだ。

     変化した差分情報のみを暗号化して転送

    さらにデンタルシステムズはGO-Global上でカスタマイズを行うことで、次の3つの機能を実現している。 1つめは、POWER4GのUI/UXの再現。これによりPOWER5Gへ移行したあとも、医師や医療事務職員は違和感を抱くことなくレセプト業務にあたることができる。
    2つめは、ローカルでの印刷対応。POWER5Gを利用している場所に設置されたプリンタからレセプトなどの印刷を可能とするものだ。
    そして3つめは、オンプレミスのさまざまなシステムとの連携だ。具体的には予約システムやキャッシュレス決済システムのほか、当社のサービスとして提供している電子カルテやPACS(医療画像管理システム)といったシステムとの連携を実現している。こうしてPOWER5GはPOWER4Gの機能を完全に包含しながら、クリニックに対して新たな価値を提供していくとのこと。

  • 歯科分野における働き方改革と経営改善を大きく前進

    こうして2019年7月に正式にサービスインしたPOWER5Gは、クリニックに対して次のようなメリットをもたらしている。
    まずは医療現場の柔軟な働き方を実現だ。例えば、訪問医療を行った医師はその場でPOWER5Gへのデータ入力を行うことができ、医療事務職員は在宅勤務などのリモートワーク環境からも遅滞なくレセプト処理を進めることができる。もちろんこれらの情報はPOWER5G側で一元管理されているため、たとえば本院は各地に分散している分院の経営状況をリモートから即座に確認することが可能となる。
    また、メンテナンスの負荷も大きく軽減された。院内のパソコンで稼働していたPOWER4Gは法制度が改正された場合など、その内容をシステムに反映させる必要があったが、クラウド上で運用されているPOWER5Gはデンタルシステムズによって迅速なアップデートが行われる。これにより端末ごとに修正プログラムをインストールして設定変更しなければならなかった手間はなくなる。同様にPOWER5Gを利用しているユーザーに何らかのトラブルが起こった場合も、デンタルシステムズのエンジニアが現地を訪問する必要はなく、リモートから同じ画面を見ながらサポートを行うことができるため、テレワーク促進や担当者の作業負担軽減にもつながる。


     テレワーク促進や担当者の作業負担軽減
    さらにPOWER5Gは、業務継続性やBCP対策の観点からも有効だ。前述したとおり患者情報や診療情報などの重要データはすべてクラウド上で保護されているため、クリニックが万一、激甚災害に被災した場合でも、インターネットにつながるPCさえあれば、どこからでもレセプト業務を継続できるのだ。

           介護施設で適切な口腔ケア

    そしてデンタルシステムズが見据えているのが、介護施設などへの訪問歯科診療を行っているクリニックへのPOWER5Gのさらなる浸透である。介護施設で適切な口腔ケアを行うためには、歯科医師や歯科衛生士、場合によっては審美歯科医師の訪問を欠かすことができず、ニーズは高まる一方だ。POWER5Gはその業務を支える強力な基盤となり得るだろう。
    デンタルシステムでは、より多くの患者のQoLを向上しつつクリニックの経営安定化にも寄与するソリューションとして、POWER5Gの積極的な展開を図っていく考えだ。
    システムの経路上にGO-Globalサーバーを設置するだけで、簡単にシンクライアント環境が構築できるのがGO-Globalの利点だが、シンプルな構造であるがゆえに、さまざまなカスタイマイズを加えなければ、期待通りの利便性も得られない。しかし、将来のビジネスの成長を見据えると、オンプレミスのまま運用し続けるより、やはりクラウド化したほうが費用対効果は大きくなるはずだ。
    レセプト業務のスムーズなクラウドへのリフト&シフトを検討している方は、ぜひともデンタルシステムズ株式会社(旧 株式会社きっとエイエスピー)に相談していただきたい。

           歯科用コンピュータシステムの開発        

    Date