GO-Global導入企業情報

販売代理店：株式会社スニットコンピュータ
エンドユーザー様：北海道内でチェーン展開するグループホテル

株式会社スニットコンピュータ（以下、スニットコンピュータ）は、札幌市を拠点とする「ホテル向けシステム開発・販売」に強みを持つシステムインテグレーターだ。同社は2023年1月に創業40周年を迎え、ホテル向けシステム開発で培ったノウハウをもとに「大規模施設向け」「小規模施設向け」「セルフチェックイン機」の３分野を中心に、自社パッケージソフトウェアの開発・販売・サポートを手掛けている。取引先は、北海道内外のホテル100か所以上に上る。

同社の主力製品は、ホテル総合マネジメントシステム「HMS AG3」だ。本システムは、ルーム数の多い「温泉旅館」や「リゾートホテル」に特化しているのが特徴で、団体予約にまつわる豊富な機能や、宿泊するお客様ごとの「人」の管理機能を搭載。ホテル運営に必要な「きめ細かな対応」をかなえながら、運営コストと手間の削減を実現している。

事例の概要

GO-Global販売パートナーのスニットコンピュータは、チェーン展開するグループホテルの「グループ間システムのリモート接続」を実現するため、GO-Globalの導入を決断した。従来利用していたシンクライアント製品をGO-Globalに切り替えることで、「煩雑な管理工数」と「シンクライアント費用」の削減を実現。エンドユーザーの利便性が増し、セキュリティ面も向上するなど、大きな成果を上げた。

【GO-Global導入前に、スニットコンピュータが抱えていた3つの課題】

(1)既存シンクライアント製品のポリシー変更の影響で、シンクライアント運用にActive Directoryサーバーの構築が必要になった
(2)本変更に対応する場合、顧客とスニットコンピュータの運用管理の負担が増える
(3)既存シンクライアント製品のライセンスコストが高額になり、Active Directoryサーバーの構築に追加費用が発生する

【解決策・導入結果】

(1)GO-Globalへ切り替えることで、Active Directoryサーバーの構築が不要となった
(2)シンクライアント運用がシンプルになり、顧客とスニットコンピュータの管理負担が軽減した
(3)シンクライアント運用に掛かるライセンス費用が削減でき、サーバー構築の追加費用も発生せずに済んだ

北海道内の温泉旅館・リゾートホテルの運用を効率化する「ホテル総合マネジメントシステム」

スニットコンピュータが提供する「ホテル総合マネジメントシステム」は、予約管理や顧客管理、さらにフロントの会計業務から手配品の管理まで、ホテル内情報を「一元管理」が可能なシステムだ。同社が北海道内のホテルにシステム提案する際、ホテル内に物理サーバーを設置してシステムを構築する「オンプレミス型」で提供している。

顧客がチェーン展開するグループホテルの場合、各ホテル間や予約センターなどの離れた場所から「グループ内ホテルの予約状況」を確認したいニーズが高い。同社は本ニーズに応えるため、グループホテル間や予約センター間で「VPN環境」を構築。マイクロソフトの「RDS(リモートデスクトップサービス)」を使い、遠隔地から各ホテルのサーバーにリモート接続し、予約状況を確認できる仕組みを構築していた。

※VPNとは：「Virtual Private Network」の略称で、「仮想専用線」と呼ばれる。送信側・受信側のそれぞれに設置した機器を使い、「カプセル化」と呼ばれる処理を行うことで、第三者に見えない仮想的なトンネルを形成して通信する仕組み。

ホテル総合マネジメントシステムを「Microsoft」の「RDS」で運用。しかしポリシー変更でADサーバー構築が必須に

RDSを使った仕組みで、グループホテルのニーズに対応していたスニットコンピュータだが、ある顧客への提案中に課題に直面する。マイクロソフトのポリシー変更により、Windows Server 2019でRDSを利用するには「Active Directoryサーバーの構築」が必須となったのだ。

RDSを使ってシステムを構築する場合、新たにActive Directoryサーバーを立てる必要があり、「追加投資が避けられない」「さまざまな追加設定が必要になる」「システム構成が複雑化する」といった問題が生じることに。

提案中の顧客からも本問題を回避したい要望を請け、スニットコンピュータはシンクライアントの代替製品を検討する。

MicrosoftのRDSの代替に「GO-Global」を評価。十分なパフォーマンス結果を得る

RDSの代わりになるシンクライアント製品を探していたスニットコンピュータは、きっとエイエスピーからGo-Globalの製品紹介メールを受け取る。早速、同社は製品紹介を受け、評価ライセンスを使いGO-Globalの検証を開始した。

まず、従来のリモート接続運用がGo-Globalで満たせるかを社内で確認。「接続スピードや安定性に問題はないか」「不具合は生じないか」「印刷機能は有効に使えるか」など機能を細かく確認し、代替品として使える手応えを得る。

そして次に、提案中の顧客のホテル内に「ホテル総合マネジメントシステム」と「Go-Global」の利用環境を構築。顧客に「実運用での検証評価」を依頼したのだ。遠隔地のグループホテル同士で接続を試してもらったところ、実運用する上で十分なパフォーマンス結果を得られた。Go-Globalの活用により、Active Directoryサーバーの構築を回避でき、遠隔地のグループホテルをつなぐ「シンプルな運用」が確立できたのだ。

GO-Globalのメリットは「ライセンス費用の削減」と「情報漏えいリスクの軽減」

検証評価を通じて、スニットコンピュータと顧客が感じたGo-Globalのメリットとして、ライセンス費用にかかる「コスト削減効果」がある。マイクロソフトが提供するRDSは「接続するユーザー単位」の購入形態であり、利用するユーザー分のライセンス購入が必要となる。一方でGO-Globalは、「最大同時接続数」の購入形態でライセンスを提供している。

ホテル運営は24時間対応のため、利用者の接続タイミングは幅広い時間で分散される。同時接続数を抑えることができるため、GO-Globalのライセンス形態がマッチ。シンクライアントに掛かるライセンス費用を大きく削減できたのだ。

また、Go-Globalのもう１つのメリットが「特定のアプリケーションのみ操作可能」な点だ。RDSの場合、リモート接続するサーバーのWindowsを操作するため、接続者が「ファイル削除」や「ファイルコピー」など自由にできてしまう問題があった。Go-Globalの場合、「接続者に使わせたいアプリケーションのみ」を表示し、それ以外の操作は禁止可能だ。接続者はサーバーの細かな設定に触れられないため、遠隔操作によるトラブルを回避できる。

この運用上のセキュリティ面が顧客の管理者から好評で、「情報漏えいリスクの低減効果」もGo-Global導入の後押しになったのだ。

社内外の検証評価を通じ、「接続の安定性」や「運用コストの削減」「セキュリティの向上」が確認できたことを踏まえ、スニットコンピュータはGo-Globalへのリプレースを決断する。RDSからGO-Globalにリプレースすることで、システム構築に掛かる「煩雑な管理工数」と「ライセンスコスト」の削減を実現した。

「ホテル総合マネジメントシステム」を「データセンター」に設置し、GO-Globalで運用を推進

本成功事例を踏まえ、スニットコンピュータは「RDSのGO-Globalリプレース」を積極的に進める予定だ。グループホテル間のリモート接続運用を、GO-Globalに順次リプレースしていく。GO-Globalで運用をシンプル化し、ユーザーの利便性向上とコスト削減の取り組みを進める。

また、今後同社は「データセンター」にホテルマネジメントシステムを構築し、GO-Globalを使った構成で、顧客にシステム提供していく予定だ。本仕組みを採用することで、顧客ホテル内に「オンプレサーバーの設置が不要」となり、顧客の管理工数や運用負担が大きく軽減する。スニットコンピュータは「ホテルマネジメントシステム」と「Go-Global」の連携を強化し、顧客に最適なシステムを提供していく。